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POSデータとは?取得した情報を活用するメリットや具体的な事例

システム

近年、AIの進化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速により、データ活用の重要性は一層高まっています。その中でも店舗経営やマーケティングに欠かせないのが「POSデータ」です。

リアルタイムで顧客の購買行動を映し出すこの情報は、需要予測や販促、新商品の開発など経営判断を支える基盤となっています。

本記事では、その基本から活用メリット、分析手法、事例までをわかりやすく解説します。特に、店舗運営の効率化や売上拡大を目指す店舗責任者・マーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

POSデータとは?

「POSデータ」とは、POSレジやPOSシステム(販売時点情報管理=Point of Sale システム)を通じて収集される、ビッグデータのことです。

POSレジでスキャン・会計された販売情報が、POSシステムに送信・蓄積され、分析や活用が可能な形で整理されたものが「POSデータ」となります。

具体的には、以下のような内容が該当します。

  • 日時
  • 店舗
  • 商品の名称
  • 値段
  • 個数
  • 顧客の性別
  • 顧客の年齢


POSシステムには、こういった「いつ、どこで、何を、いくつ、いくらで」売れたかという情報がリアルタイムで記録されています。

ですが、これらは単なる会計情報ではなく、企業の意思決定を支える重要なビッグデータなのです。続いて、POSデータを活用することで何が叶うのか具体的に解説していきます。

▶ 関連情報:POSレジとは?(POSシステム)

POSデータの活用で叶うこと

売上集計されたPOSデータは、どのように活用できるのでしょうか。

先述のとおり、POSデータはただの売上記録にとどまらず、使い方次第で店舗運営を大きく変える力を持っています。では実際に、どのような場面で役立ち、成果を生み出せるのでしょうか。

ここからはPOSデータを活用することで得られる具体的なメリットについて解説します。

売上予測の精度が上がる

POSデータを活用すれば、日別・時間帯別の売上を過去にさかのぼって確認でき、過去データをもとに精度の高い売上予測を立てられます。

例えば、ある月の売上を予測する場合、過去数年間の同じ時期・同じ月の販売実績を参照することで、おおよその傾向を把握できるでしょう。

過去のデータを分析することで「日曜日は来客数が安定して多い」「特定の季節は商品Aの売れ行きが落ちる」といった傾向を把握でき、今後の売上をより正確に予測できるようになります。

過剰在庫を防げる

販売データを品目別に分析することで、売れ筋商品とそうでない商品の傾向を把握できます。その結果、過剰な仕入れや売れ残りを防ぎ、廃棄ロスや不要なコストを削減可能です。飲食店なら食材の仕込み、小売店なら商品発注を最適化でき、在庫リスクを最小限に抑えられるでしょう。

新商品・サービスの開発につなげられる

POSデータを分析することで、各商品・サービスがどの程度選ばれているかを把握できます。人気の高い商品・サービスを軸に新商品や新サービスの企画立案を行ったり、逆に需要の少ないものを見直したりしやすくなるでしょう。

適切なマーケティング・販促施策を実施できる

曜日や時間帯ごとの売上傾向を把握できるため、販促やキャンペーンの効果を高められます。来店が落ち込みやすい時期に合わせて割引や特典を設けたり、特定の時間帯に人気商品を打ち出したりなど、データに基づく販促施策を実施できるでしょう。

人件費・オペレーションの最適化が叶う

POSデータによって売上予測の精度が高まれば、曜日や時間帯ごとに必要な人員数を正確に把握できるようになります。

「週末だから何となく多めに人を配置する」といった感覚に頼ったシフト編成では過剰配置や人員不足が生じやすいです。ですが、データを活用することで、繁忙期には人員を厚く、閑散期には最小限に抑えるといった実態に即した運営が可能となり、人件費削減と効率化を両立できます。

また、近年はAI技術の発展により、POSデータを用いた分析の精度が大幅に向上しています。これによって、これまで以上に正確な需要予測が可能となり、在庫や人員配置を最適化できるようになりました。こうした進化は、より複雑な経営管理にも対応する力となるでしょう。

特にチェーン店やフランチャイズのように複数店舗を展開する場合には、POSデータの活用は欠かせません。店舗数が増えるほど管理はシビアになり、過剰在庫や人件費の無駄が積み重なれば膨大な損失につながるためです。

このようにPOSデータは今後の店舗運営に欠かせない存在ですが、実際に効果を最大化するためには、適切な分析手法の選択や全社的に運用できるシステムの導入が不可欠です。次章では、代表的な分析方法と導入のポイントについて解説していきます。

代表的なPOSデータ分析手法

POSデータは蓄積するだけでは真価を発揮できません。売上や顧客の動きを的確に読み解くためには、適切な分析手法を取り入れることが重要です。

ここでは、POSデータ活用において代表的な分析手法をご紹介します。

ABC分析

ABC分析は、数ある指標(在庫商品の金額や売上など)から重視する評価軸を定め、商品をA・B・Cの3グループに累積構成比の多い順に仕分けして管理する方法です。

重点分析やパレート分析と呼ばれる場合もあり、複数の商品に対して重要度・優先度を定めることで、各々のグループに最適な在庫数を管理し、販売効率アップを実現できます。

ABC分析を使うことでPOSデータから「売れ筋」と「死に筋」の商品がわかります。ここから売れ筋商品の取扱量を増やして目立たせたり、死に筋の商品の発注を減らしたりといった売り場全体の販売商品構成最適化を図ることができます。

RFM分析

RFM分析は、Recency (最近の購入日)、Frequency(来店頻度)、Monetary (購入金額ボリューム)の3指標で顧客をランク付けする手法です。RFM分析によって重要な顧客グループを特定し、それぞれのグループごとのマーケティング施策を実施することができます。

トレンド分析

トレンド分析は、商品の販売実績から季節要因を割り出して検討する方法です。

新生活時期に家電の販売が伸びている、または夏場にかき氷が売れているなど、商品販売の需給トレンドを判断しての在庫管理が可能です。また大物家電が売れる春先は送料無料にするなど適切なタイミングで有効な施策を行うこともできます。

バスケット分析

バスケット分析は、レジ会計された一つ一つの買い物かご(バスケット)で「どの商品とどの商品が一緒に買われたか」中身の傾向をマーケティングデータ解析する方法です。

バスケット分析を行えば、「一緒に売れているものが何か」がわかるため、セットで同時購入すれば特典を付けるなど、売上がアップする効果的なキャンペーンを打つことができます。

POSデータ活用時の注意点

ここまで、POSデータは店舗運営に欠かせないものと述べてきましたが、POSシステムを導入すればすぐに成果が出るわけではありません。

ここでは活用にあたって押さえるべき代表的な注意点を解説します。

システムの導入・運用にはコストがかかる

POSデータを収集するためには、まずPOSシステムの導入が必要です。導入時には初期費用がかかるほか、月額利用料や保守費用といったランニングコストも発生します。さらに、スタッフがシステムを正しく操作し、データを活用できるよう教育するためのコストも見積もっておく必要があるでしょう。

データ分析にはある程度のリテラシーが不可欠

POSデータを効果的に分析するには、統計やエクセルなどの基礎知識が求められます。単なる数値の集計だけでなく、売上高・構成比・前年比などの指標から課題を特定し、改善策を導き出す力を持った人材も不可欠です。分析結果を適切に解釈し、的確にボトルネックを見つけなければ、せっかくのデータも活かしきれません。

データのセキュリティ対策が必須

POSデータには顧客情報や売上情報といった重要な内容が含まれます。そのため法律や社内規定に準拠した管理体制の整備が欠かせません。不正アクセスや情報漏えいへの技術的な対策、万一のインシデントが発生した際に備えた対応フローの整備も重要です。

データは継続的なメンテナンスも必要

POSデータを正しく活用し続けるためには、データの継続的なメンテナンスも欠かせません。例えば新商品・サービスの追加、既存商品の価格改定、仕様変更が発生するたびに、商品マスタの情報を最新の状態に修正しておく必要があります。もし更新が遅れれば、売上データと実際の販売内容に齟齬が生じ、在庫管理や売上分析の精度が低下する恐れがあります。

上記に加えて、大規模チェーン店やフランチャイズでは、データの統一性や標準化の難しさ、店舗間での比較のしづらさ、さらに各店舗責任者のITリテラシーの差といった課題も顕在化しやすくなります。

これらを解決するには、セキュリティや運用サポートが整備され、全社的にデータを一貫して活用できるシステムを導入することが重要です。

POSデータの活用事例

POSデータはすでにさまざまな企業で活用され、業務効率化などに役立てられています。ここでは、実際にPOSレジを導入し、そこで得られたPOSデータを活用して課題を解決した企業の事例をご紹介します。

事例1)POSデータを売上予測に活用!

パティスリーGIN NO MORI(株式会社銀の森コーポレーション)では、限られた店舗スペースや少人数スタッフでの運営効率化を目的に、タブレット型POSレジを導入しました。

<課題>

店舗ごとの販売情報を本部で一元管理できず、需要予測が難しいことから商品の在庫ロスが発生していた。売れ筋商品の欠品と売れ残り商品の廃棄が同時に起こる非効率な状況を改善したい。

<効果>

システム導入により、本部にて5店舗の売上をリアルタイムで確認することが可能に!当日の売上から翌日の需要を予測し、出荷量を決定できるようになり、過剰在庫を持たない効率的な出荷が実現しました。

▶ 関連情報:「パティスリーGIN NO MORI」の事例について詳しくはこちら

事例2)POSレジと在庫管理システムでも販売・在庫管理を効率化

キッチン雑貨などのブランドshare with Kurihara harumi / Simply を展開する株式会社ゆとりの空間では、POSレジと在庫管理システムを連携導入しました。

<課題>

ブランド全体の在庫数を正確に把握できていないことが課題。余剰在庫が発生しやすく、店舗スタッフが在庫管理や発注業務に多くの時間を割かざるを得ない状況でした。売上機会を逃す一方で在庫コストも膨らみ、業務効率の低下も大きな問題に。

<効果>

システム導入後は、本社で複数店舗の売上や在庫を一元管理できるように!的確な発注が可能になり、余剰在庫も大幅に減少。スタッフは接客に集中できるようになりました。

▶ 関連情報:「share with Kurihara harumi / Simply」の事例について詳しくはこちら

POSデータ活用で経営を強化するには?

POSデータは、売上予測の精度向上や在庫管理の最適化、新商品の開発、販促施策の改善など、多方面で経営に大きな効果をもたらします。ただし、その効果を十分に引き出すには、データを一元的に管理できるシステムが欠かせません。

POSデータの活用に伴い、システム導入を検討中であれば、売上管理だけでなく在庫管理や顧客管理まで一元的に行える「ユビレジ」の導入がおすすめです。

「ユビレジ」は、売上管理だけでなく在庫管理や顧客管理まで一括して扱えるため、日々の業務効率化から経営判断の迅速化まで幅広く支援します。

さらに複数店舗を展開するチェーン店やフランチャイズ経営では、「ユビレジ エンタープライズ」もおすすめです。

「ユビレジ エンタープライズ」は、直感的に使えるクラウドPOSレジ「ユビレジ」をベースにしながら、大企業ならではの複雑な業務やシステム連携にも対応できる柔軟なPOSシステムです。カスタマイズ性に優れ、機能追加や法改正への対応も柔軟に行えます。さらに、専門チームによる安心のサポート体制と、大規模運用にも対応できる堅牢な基盤を兼ね備えた点も魅力です。

▶︎ユビレジ エンタープライズについて詳しくはこちら

POSデータを活用し、経営の精度とスピードを高めたい店舗経営者、店舗運営者の方は、ぜひ「ユビレジ」や「ユビレジ エンタープライズ」の導入を検討してみてください。

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