
みなさんはゴーストレストランって聞いたことはありますか?「ゴーストレストランってお化けが出るの?」、「お化け屋敷の中のレストラン?」と少し不気味で不思議な感じがしますよね。
実はゴーストレストランはそんなイメージとは全く違うんです。ではゴーストレストランとは何でしょうか?ゴーストレストランのメリットやデメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
この記事では、ゴーストレストランを成功させる秘訣や日本での事例についてご紹介していこうと思います。今年のトレンドともいえるゴーストレストランについての知識を深めてくださいね。
ゴーストレストランとは

ゴーストレストランとはなんでしょうか?
ゴーストレストランとは、実店舗を持たずに既存のお店を借りて調理し、宅配専門の飲食店のことを指します。一般的に飲食店は店舗を構えて、テーブルや椅子、食器などを揃えてお店を開くことがお店を持つことと考えられてきましたね。ゴーストレストランはそんなお店を構えることなく飲食を提供しています。
また、ゴーストレストランはテイクアウト専門のお店とも違うんですよ。テイクアウト専門のお店は受け取り窓口を設けたりしていますが、ゴーストレストランにはそれすらありません。
ではどうやって注文を受けたり、配達したりするのでしょうか?
多くのゴーストレストランが活用しているのはスマートフォンアプリです。「UberEats」や「Grubhub」といったフードデリバリーサービスを通じて注文を受けて、配達しています。ゴーストレストランは宅配に特化した新型のレストランといえますね。
まだまだ日本では少ない形ですが、アメリカのニューヨークやシカゴ、マンハッタンなどではすでに導入されていて今とても注目されているお店といえるでしょう。
ゴーストレストランのメリット・デメリット

ではゴーストレストランのメリット・デメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
まずはメリットからみてみましょう。
メリット
- 初期投資が少ない
一からお店を持つ場合、初期投資にとてもお金がかかります。
「自分のお店を持つことが夢」という人たちの中には、初期投資や人件費などの固定費がかかることを色々考え、結局店を持つことをあきらめたという人たちが多くいます。
しかしゴーストレストランならお店を持つよりも少ない初期投資、固定費ではじめる事ができるのでハードルが低く感じるかもしれませんね。
日本では多くの飲食店の倒産原因は販売不振といわれています。しかも創業3年目で倒産、閉店する店舗も多い現実でゴーストレストランのような経営の仕方はこれらのデメリットを回避する上でとても有効だと思います。
- 融通が利く
例えばもし店舗を持ったあとで立地条件が悪いことに気付いたり、内装がイメージしていたものと違っていて変更したいと思っても、さらに費用がかかるのでしばらくは我慢してそのまま続ける、ということがあるかもしれません。
しかしゴーストレストランの場合シェアで調理場を使うので、立地や内装などの問題がなく調理に集中できるので、提供する食べ物や飲み物の質を向上させることができます。
デメリット
- シェアできるレストランが必要
ゴーストレストランはお店を持たないものの調理する場所を確保する必要があります。
調理できる場所を提供してくれるお店を探すのは容易ではありません。
お店のコンセプトが決まっていても実際に実現させるには時間がかかることも予測しておく必要があるでしょう。またきちんと交渉しないならトラブルが生じる恐れがあるので、しっかり条件を伝えておく必要があります。
- 食材の保管
ゴーストレストランはお店を持ちません。
そこで、食材の保管、保存、冷凍また調理器具の使用などはシェアするお店と交渉が必要になります。どれぐらいのスペースを使用してもいいのか、保管が可能なのかきちんとコミュニケーションをとることでお互い気持ちよくお仕事できますね。
また食材の保管は衛生面でも影響があるので、きちんと衛生が確保できているかを常に管理することも欠かせません。
- 実際にお客さんと接することがない
実店舗では、お客さんの来店時の表情や雰囲気、話し方からいろいろな情報を取り入れることができ、そうした反応をメニューに反映することもできます。しかし、ゴーストレストランでは直接お客さんと接することはできません。
お客さんの評価もSNSやアプリからの情報でしか図ることができないので、お客さんの生の声を聞いて料理に反映するのに時間がかかるかもしれませんね。
ゴーストレストランを成功させる秘訣とは

ゴーストレストランを成功させる秘訣にはどんなものがあるのでしょうか?
なんといっても消費者が必要としているものを提供する必要があります。また、配達の手間とコストを考えて飲食物を提供する必要があります。
さらにまだまだ日本に浸透していないゴーストレストランの知名度を上げるため、イベントやケータリングなどの大量受注に対応することにより、安定した経営を保つことができます。
最近ではインスタなどでインスタ映えする見た目におしゃれなメニューを紹介するのも、ゴーストレストランを成功させる秘訣といえます。
日本のゴーストレストラン事例

海外では主流になりつつあるゴーストレストランですが、日本でも既にこのサービスを取り入れているお店があります。
「6curry(シックスカレー)」という、ハンディタイプのカレーを提供しているお店です。とても気軽にカレーを楽しみながら野菜もたくさん摂ることができるので、女性だけでなく健康を気にしている男性にも人気なんですよ。
「6curry(シックスカレー)」は東京にありUberEatsを活用して配達しています。2018年9月には初めて店舗を構え「6curryKITCHEN」をオープンしています。
これからもこんなお店が増えていくといいですね。
まとめ
いかがでしたか?最初に感じたイメージとは全く違ったかもしれませんね。
いろいろな流行や時代の流れにフレキシブルに対応できるゴーストレストランは、変化の激しい時代にマッチしていると思います。これからお店を持ってみたいという人はゴーストレストランという選択肢もあることを知ってほしいと思います。
また一度ゴーストレストランを実際に活用してみてその手軽さ、便利さ、シンプルさを実感してみてはいかがでしょうか?