レジは会計をする場所であればどこでも見つけることができます。お店で飲み物を買うとき、服を買うとき、美容室に行ったとき、どこでもレジを目にします。しかし会計のときに見ることが多い分、ただの会計機能しかないと思われがちです。
ただそれは昔のことです。現在のPOSレジをはじめとしたレジシステムはどの業種でも使用できると同時に、マーケティングツールとしても活用できます。今回は、大きく進化したPOSレジをさまざまな業種にどう活用できるかを解説します。
飲食店におけるPOSレジの使い方
飲食店にとってレジは大きな役割を持ちます。混雑時に時間をかけない会計はもちろん、商品の売上分析や在庫管理などもPOSレジを使用することで可能になります。
経営者や店長は、これまでそれぞれの台帳で管理していた、仕入・シフト・予約・売上などを一元管理することができるのでルーティン作業に充てる時間を削ることができるでしょう。顧客情報の管理も、前回の予約日時と内容などを入力しておくことによりリピーターに対してスタッフの接客が均一化(常連のお客様を共有でき、サービスの追加を忘れずにできるなど)されることでさらに良い印象を持っていただくことができます。店舗にとって大事なリピーターの獲得もPOSレジを使うことでこれまで以上にできていきます。
美容室におけるPOSレジの使い方
美容室であれば、お店のコンセプトや雰囲気にとけ込めるタブレットPOSレジをフルに活用できます。
美容室に通う人たちはそのお店の常連であることが多いので、POSシステムの顧客管理機能が使えます。お客様がいつどのサービスを使用したのかなどを記録できるため、髪をカットする頻度やコースから好みを知ることができます。
お客様と美容師の間で仕上がりのイメージができていない新規のお客様、または担当が変更になった場合はカットする前にタブレットでヘアカタログを見せることができるため、ヘアスタイルを選ぶ助けにもなるでしょう。施術前のヒアリングで仕上がりのイメージを共有することは顧客満足度を高めるためにも大切です。このように、レジとしてだけではなくタブレットそのものも有効活用できます。
また、カット担当者と会計担当者も分けることができ、それぞれの役割分担もスムーズになります。給与で歩合制を取り入れている店舗などにも担当者ごとのデータが蓄積されるので、管理面でも役に立ちます。
小売とアパレルにおけるPOSレジの使い方
小売りの場合、POSシステムは商品の在庫管理や棚卸に真価を発揮します。とくに棚卸は、単純作業ですが人手と多くの時間がかかるので効率化のメリットは大きいです。また、リアルタイムで在庫管理を追うことで商品の流行がわかり、発注も柔軟に行うことが可能になります。複数店舗の在庫状況も把握できるので、たとえばアパレルであれば近隣の店舗には希望のサイズがあることをお客様にお伝えすることもできるでしょう。
お客様が欲しい商品の在庫を確認するときも、わざわざ倉庫に行く必要はなくレジで見ることができるので往復を省くことができるため、お客様とのコミュニケーションをとる時間が増えます。会員情報を手元で確認できれば購入履歴と紐づけて顧客の趣向がつかめるため顧客満足度の向上にも繋がるでしょう。
病院(整骨院、治療院など含む)におけるPOSレジの使い方
こちらも美容室と同様に顧客管理機能を利用すれば、年齢や体調、体質など個々のデータを保管できます。また、診察の際のカウンセリングシートもタブレットで作成することで事務スタッフの作業軽減や人件費の削減も可能です。
データも、電子カルテを採用しているのであればタブレットに随時記録されていくので転記する必要はなくなります。その場合、データはクラウド上に保管されるので医師は外にいてもカルテを確認することが可能です。バーコードリーダーのシステムを活用すれば受診券にバーコードを記載して読み込むことで受付の時間を大幅に短縮できます。また、予約システムを使うことにより混雑の緩和ができ、患者様も病室で待つストレスが少なくなるでしょう。表示パネルと連携することでより正確な混雑状況を配信することも可能です。
業種に合った機能を最大限に使う
POSレジは幅広い業種で使用されおり、それぞれの業種で利用できる機能が用意されています。
さらに同じ業種でも、自店舗の売上の規模や拡大によって必要な機能は異なります。タブレットPOSレジであればプランの変更などで対処できますが、従来のPOSレジだと買い替えが必要です。
POSレジは会計だけでなく、業務の効率化や情報を蓄積して経営そのものに活用できます。開業やレジを替える際にはぜひPOSレジの導入を考えてみてはどうでしょうか。
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